「THIS IS IT」のVFXを担当した日本人クリエイター:mikaの日記:So-netブログ
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「THIS IS IT」のVFXを担当した日本人クリエイター [NEWS]



以下の記事の引用先はこちらです。
鍋潤太郎☆ハリウッド映像トピックス様
http://nabejun.blog.shinobi.jp/Entry/138/



3D関連の話題続き・・・・。

「THIS IS IT」のVFXを日本人クリエイターVFX 3Dアーチスト 平野淳司さんとは?



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参考:以下ウィキより VFX(ブイエフエックス)とは、Visual Effects(ビジュアル・エフェクツ)の略で、特撮を用いた映画やテレビドラマにおいて、現実には見ることのできない画面効果を実現するための技術のことを指す。視覚効果(しかくこうか)ともいう。 撮影現場での効果をSFX(Special Effects, 特殊効果)と呼ぶのに対し、撮影後のポストプロダクション段階に付け加えられる効果をVFX, もしくは視覚効果と呼ぶ。 "FX"のつづりは、SFXと同様に英語で発音したとき "effects" に類似、もしくは全く同じ発音になることから。 アメリカのアカデミー賞にはアカデミー視覚効果賞とアカデミー科学技術賞がある。



 幻となったロンドン公演では、大掛かりな演出が盛り込まれていました。
スクリーンに映写される映像は一部の部分にはメガネを掛けると3Dになるデジタル立体方式も含まれ、これらの映像と絡めた舞台演出が予定されていたそうです。

そして、そのためのVFX制作が進められ、その作業はハリウッドの複数のエフェクト・ハウスに依頼されていたそうです。
サンタモニカにあるエフェクト・ハウス、EntityFXにて、なんとロンドン公演の映像制作プロジェクトに参加していた日本人アーティスト、平野淳司さんのコメントをご紹介。さすが関係者だけあり、極秘内容はあったのですね・・・。

 (2009年11月のニュースより)
<<コンサートで使用されるはずだったVFXを担当>>

 EntityFXが参加したのは、7月にロンドンで開催される予定だった「This Is It」のコンサートの中で、舞台演出の一環として曲の途中やオープニング等でステージ後方の巨大スクリーンに映写される映像のVFXでした。

 制作は極秘で進めめられ、「公開までは友人や家族に話すことも禁止、facebookなどのSNSで話題にすることも自重するように」とのことでした。

 制作期間は後になって伸びたものの、当初は2週間と言われ、非常に厳しいスケジュールでした。3Dアーティストは主に4名で進められ、途中2~3名がヘルプすることもありました。

 私の担当ショットは、「Smooth Criminal」「They don't care about us」という2曲のVFX、そしてコンサートで部分的に使用予定だった立体映像のCGでした。これは、ある曲で観客が一斉に3Dメガネを掛けると、背景の大型スクリーンが立体映像になり、ステージ上と一体化したような臨場感を演出するものでした


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 まず「Smooth Criminal」では、シカゴのギャングが機関銃で電光看板を打つと、残った電球が曲名"smooth criminal"の文字に成るところ、シカゴの街にMJやダンサーの影が投影されるところ、そしてMJがガラスを付き破って飛び出してくるところ等、複数ショットを担当しました。


 シカゴの街は、クライアントから「一目でシカゴだと分かるような街並みに」というリクエストがあり、しかも1930年代頃の雰囲気を出して欲しいという事でした。そこで、教会のような装飾を持ったトリビューン・タワーと、時計塔のあるリグレー・ビル等を入れ、シカゴ出身の人が見て「これは、シカゴだ」と認識出来るようにしました。

 実は、「空にヘリコプターを飛ばそう」というアイデアもあったのですが、1930当時にヘリコプターは実在していないので、代わりに飛行船を入れるという事で落ち着きました。これは映画の中でも確認出来ますので、是非チェックしてみてください。

 ビル街に投影されるMJとダンサー達の影は、MJとバックダンサーの踊っている姿を、実際に撮影し、黒い影に見えるようにデジタルで加工し、CGで表現しています。

 MJがガラスを付き破って飛び出してくるシーンは、約1.5mほどの台の上からスタントマンがジャンプして撮影され、撮影にはファントムという高速度カメラが使われています。そこに、MAYAの「Blastcode」というプラグインを使用してガラスの破片を制作しました。



 「They don't care about us」では、兵士の衣装を着た11人のダンサーを1100人に増やすというVFXがあり、いくつかの列ごとに撮影されたものから、一人づつ兵士を取り出した映像を準備し、3Dで配置して沢山いるように見せています。兵士ショットは全部で6~7だったと思いますが、私はガラスを付き破るショットのエフェクトに専念する事になり、ここでは2~3ショットをだけを担当しました。

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 また、映画ではエンドクレジットの後に登場するので見逃しがちですが、女の子がビーチボール大の地球を抱きしめ「地球を治癒しましょう」というMJのメッセージが出るシーンがあります。

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 これは、Entityが担当した唯一の立体ショットでした。映画の中では立体ではありませんが、コンサートでは立体映像で、特別に使用される予定だったものです。読者の皆さんには、エンドクレジットが始まっても席を立たず、是非ともこのシーンを見届けて頂ければと思います。子供好き、そして地球を愛するMJが、とても大切にしていたショットです。


<<MJが亡くなった時、作業はまだ追い込み中だった>>

 締め切りまで、残りわずか1週間と迫り、最後のラスト・スパートに向け、みんな気持ちを引き締め直した時でした。ちょうど、お昼頃(1時頃)にMJが亡くなったというニュースが入ってきました。

 最初は同僚から聞いて、英語の聞き間違いか、単なる冗談だと思いました。その後すぐに、プロデューサーがやってきて「あくまで噂だが」という形でみんなに話してくれたので、冗談では無い事がわかりました。

 しかし、その時点では死亡の正式な確認は取れておらず、クライアントからも連絡は無かったので、そのまま作業を続けるように、という事でした。

 その後は、スタッフ達はインターネットを使ってニュースを検索していましたが、その時点ではTMZというゴシップサイトでの死亡記事だけが、すべてのニュースの出所となっていました。他のニュースサイトでは、「救急車で運ばれた」という事実だけしか報道されていませんでした。

 あともう少しで作業が終わりだと、すこし晴れやかな気分で昼食に出かけていたグループも、レストランでニュースを知り、ショックをうけた様子で帰ってきました。

 特にスーパーバイザーは、MJが好きで、撮影にも立ち会っていた事もあり大変ショックを受けていた様子で、自分の気持ちの持って行きようがなく、仕事になかなか集中できなかったようです。

 しばらくは、みんな休憩所に集まっては、不安げにプロジェクトの行方について話したり、インターネットでニュースの更新を確認したりしていましたが、中には数人の友達やガールフレンドに連絡して、状況を話している人もいました。

 もう少しで完成で、何より「ビッグ・スターの復帰コンサートに花を飾る」という大役が流れてしまったかもしれないということで、みんなショックは隠せないようでした。

 締め切りに変更があった訳では無いので、数十分後には作業を再開しましたが、みな若干集中力には欠けていたようです。

 仮に、もしも亡くなったとしても「何らかの形で映像が公開される可能性がある」ということで、社内的には作業は継続される見通しでした。

 翌日になって、MJの死去が確認されました。クライアント側も混乱があり、調節がつくまでプロジェクトは一次中止という事になりました。
 しかしながら、社内で、そこまで作った映像を一通り整理し、まとめる作業が行われました。

 後日、プロジェクトは再開となり、残りの作業を完了させ、納品となりました。


<<結果的に映画の中で使用され、MJに恩返しが出来た>>

 個人的な事ですが、自分の担当ショットで、最初MJのダンスを見た時に驚いたのは、若かりし日と比べても全く見劣りしないダンスを踊っていたことです。映画を見てもわかると思いますが、50歳でこの動きは驚異的で、彼の体調が気になってしまう程でした。

 ダンスには、彼のプロ意識を感じさせられ、ロンドンのコンサートが行われたら、彼のブームが再び起こるかもしれないと思いました。私が中、高時代に楽しませてもらったお礼に、MJに自分たちの映像を見てもらいたかったです。

 おこがましい事ですが、「きっと彼なら気に入ってもらえるだろう。喜んでもらえる事で、何らかのお返しになるのでは」と思っていたのですが、コンサートの中止でそれが達成されず、残念に思っていました。

 しかしながら、映画「This Is It」の予告編が公開された時、彼のリハーサルで、自分たちの初期のバージョンの映像が使われていることがわかりました。また、最終的にEntityFXが参加した殆どのショットが映画の中でも採用されていました。

 それを見て、「MJもあの映像を見てくれていたのだ」とわかり、多少救われた気分になれました。  最後に、このような形で、この「This Is It」に関われた事を、大変誇りに感じています。そして、MJのご冥福を心からお祈りしたいと思います。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
同じ日本人だけにこのように素晴らしい優秀な方がいらっしゃる事に驚きます。
そして、マイケルとの関わりはこれからもあったと思われます。
このマイケルが残した素晴らしい映像は、沢山の方のアイデアやマイケルの意思・地球へのメッセージが詰まっているものなのだと改めて実感しますね。


平野淳司 (ひらの じゅんじ)さん
VFX 3D Artist Entity FX Inc.
 
1967年生まれ、岡山県出身。岡山職業訓練短期大学校(現:ポリテクノカレッジ)工業工芸デザイン科卒。卒業後は、工業イラストレーション、PCサポート業務などを経験した後、2002年にLAへ語学留学。並行してデジタル・ハリウッド・サンタモニカ校でMayaを学ぶ。
卒業後、Entity FX Inc.に入社し、現在に至る。2008年にはFox系列の番組Sport Scienceでエミー賞を受賞。



引用先はこちらです。
鍋潤太郎☆ハリウッド映像トピックス様
http://nabejun.blog.shinobi.jp/Entry/138/




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コメント 12

meiqi

これめっちゃ良い話ですやん!

『仮に、もしも亡くなったとしても「何らかの形で映像が公開される可能性がある」ということで、社内的には作業は継続される見通しでした。』

これぞプロフェッショナルですよね!

最終日はレイトショー行きます♪ほんとにファイナルカーテンコールなので、平野さんのメッセージも心に刻んで観に行きたいと思いま
by meiqi (2010-01-22 01:01) 

aura-aura

TIIのステージには本当にたくさんの人がかかわっていて、
そんな一人一人に、マイケルの死はショッキングな出来事だったのだろうと
改めて思いました。

今の時代ならではのVFXという特殊効果、ライティング、音響、舞台装置、バンド、バックダンサー、そしてそこに舞台衣装を着たマイケル本人、マイケルの音、歌声、全てが合致した時の本番のステージは、きっと自分が想像する以上のものになっていたに違いないなぁ・・・。
by aura-aura (2010-01-22 20:17) 

ram

素晴らしいです!
TIIに日本人クリエーターがいらっしゃったのですね!

カッコイイですよね~TIIスムクリのワイルドマイケル!
マイケルがガラスを付き破って飛び出してくるシーン
あれはどうやって撮影したのかしらって
思ってたんです!
教えていただきありがとうございます^^
本番のロンドン、とてつもない壮大な、未知の世界が
待っていたかと思うと・・・・(泣)

by ram (2010-01-22 23:09) 

ちろろ

いいお話ですね。
心がポカポカしてきました。
ありがとうございます。
by ちろろ (2010-01-22 23:23) 

しんりゅう

あのSmooth Criminalのシーン、こういうことだったんですね!
同じ日本人として誇らしいですね^^
by しんりゅう (2010-01-22 23:27) 

kachan

meiqiさんありがとうございます。
本当にプロですよね。意外と日本では知られていないこの方の存在、彼のメッセージも考えると更に考え深い映画ですね。
by kachan (2010-01-26 07:43) 

kachan

aura-auraさんありがとうございます。
そうですね、いろいろな方がそれぞれに関わっていたこのコンサート。
亡くなったときのショックは私達には想像できないくらいのものだったに違いないのではと思います。
EntityFXはマイケルのブラックオワホワイトのモーフィングの頃からのかかわりがあっただけに、このような方々の証言は本当に貴重ですね。
リークされないように極秘厳守で小人数制なところもすごいですね。
by kachan (2010-01-26 07:51) 

kachan

ramさんへ
このニュースは結構前に出ていて、当時は普通に読んでいたのですが、映画みてから凄い情報だったのだとびっくり致しました。

今回の特典映像にもこの部分がふんだんに挿入されていると思うと、彼らの苦労もやっとみんなに見ていただけるのですね。マイケルも見ていたこの特殊映像、楽しみですね!
by kachan (2010-01-26 07:58) 

kachan

ちろろさん
ありがとうございます。
日本人てだけで、親近感わきますね。このコンサートの本当の姿をかんがえるだけですごかったんだなと思います。
by kachan (2010-01-26 08:02) 

kachan

しんりゅうさん
ありがとうございます。
スムクリの件は本当に驚きですね!こういうことだったのか!!って感じですね!
by kachan (2010-01-26 08:04) 

鍋 潤太郎

こんにちわ~。

このオリジナル記事を書いた映像ジャーナリストです。
私の記事をご紹介下さり、ありがとうございました。

もしよろしければ、引用先として

 鍋潤太郎☆ハリウッド映像トピックス
 http://nabejun.blog.shinobi.jp/Entry/138/

を冒頭にご明記頂けますと、嬉しく思います。

また、マイケルが好きだったインド料理レストランの記事もありますので、こちらもご参考ください。

マイケル・ジャクソンが好きだったインド料理レストラン&「キャプテンEO」復活(11/17/2009)
http://nabejun.blog.shinobi.jp/Entry/141/
by 鍋 潤太郎 (2010-01-31 12:19) 

鍋 潤太郎

kachan様

このオリジナル記事を書いた映像ジャーナリスト、鍋 潤太郎です。

上記で、私が随筆した元記事のURLのご明記をお願いしておりますが、特に改善が見られない為、再度お願いをさせて頂きます。

kachan様がコピー&ペーストされた該当記事及び平野氏の写真は、映像ジャーナリスト鍋 潤太郎の著作物であり、無断引用や転載は「原則として」お断りしております。

元記事の引用URLさえご明記頂ければ、今回の無断引用については黙認させて頂く方針ですが、引用URLの明記に応じて頂けない場合は、ブログ運営会社に連絡をさせて頂く事になってしまいます。

ルールさえご尊守頂ければ、マイケルファンの皆さまで情報を共有して頂く事は、何も問題はございません。

どうかご理解の上、元記事の引用URL(下記)のご明記を、記事の冒頭でお願い致します。

 鍋潤太郎☆ハリウッド映像トピックス
 http://nabejun.blog.shinobi.jp/Entry/138/


by 鍋 潤太郎 (2013-08-14 05:22) 

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